野心の人生から ”人生の午後” へ
これまで手放した本やDVD、CDは数えきれないほどあります。
でも、そのなかで残しておいたDVDがあります。
それは、故ウェイン・ダイアー博士(1940年5月10日 - 2015年8月29日)の「ザ・シフト」。
これは、人生の価値観が一般常識から真理に変換していく際の心の葛藤を描いた映画です。
なぜ、このDVDを手放さないかというと、当方を訪れるほとんどの方が、この瀬戸際で困惑している状態だからです。
しかし、本人には起きている事の意味がわかりません。
言葉で説明しても実際にこの葛藤を通過してみないとわからないため、そっとDVDをお貸しします。
「シフトする」
聞こえは良いのです。
しかし、ダイアー博士も言っているように簡単なことではありません。
私もまったく同じ意見です。
私たちの社会には、幼児から青年へ、成人から老人へと肉体が変化していくことに対する知識は一般常識化されています。
例えば、女の子の胸がふくらんできたら周りの大人は相応の注意を促すし、本人も意識して過ごします。
そうして変化に対する知識と対策があり、周りと本人もそれを知っていれば相応しい行動をとっていけます。
不必要な苦しみを経験することなく自然とシフトしていけるのです。
しかし、意識の成長に関して私たちの社会はどうですか?!
手探り状態どころか懐疑的にとられているのが実際のところではないでしょうか。
何の予備知識も対策も、理解もなく無防備にかまえたままその日は突然やってくるのです。
ある時期になれば女の子に生理が来るように皆んなに同時期にくればまだしも、あなた一人に何の前触れもなくやってきます。
いざそのときが来ても何が起こっているのかわからないから苦悩に陥ります。
昨日までの常識と自分の価値観が変わっていくのですから、これまで通りにしようとしてもうまくいかないのです。
例えば、ビジネスの一線で成功し名声も大金も手に入れていた人生がシフトするとき、大変な苦悩を抱えます。
これらのアイデンティティをそう簡単に手放せないからです。
世間に承認されていた自分に戻ろうとすればするほど失敗します。
以前の自分のように一線でうまくいっている人と比べてしまうと、ますます落ち込みます。
しかしそれは、必要のない竹くらべです。
なぜなら、彼らにまだシフトは起きていないからです。
冒頭で紹介したミニ動画のなかで、「引き寄せ」についてダイアー博士が語っています。
人生には欲しいものを引き寄せる朝の時間と言われる段階があります。
人生の午後の時間では、引き寄せの意味はもちろんのこと、心も体も何もかもがもう違ってくるのです。
日本では、ダイアー博士が言うところのシフトを、転換期、山を下りると言ったりしますね。
この転換期、山を下りるときの心と体は、山を上っていた人生のときとは状態が違います。
ですから、シフトの時期を迎えたら、意識的に心と体もシフトしなければならないのです。
それがなされていないから余計に苦しいのです。
人生の朝の時間の心と体のまま人生の午後を生きることはできません。
意識の転換に関する知識がないばかりに、心も体も、仕事も、生き方も、苦しんでいる人が大勢います。
どこに行って聞いて良いかもわからないまま精神世界の扉を開いても、必要な扉の前に来れない方が大勢いるでしょう。
シフトに関することは、この小さなブログの枠に書ききれないほど注意点があります。
今週も、3人の方にDVD「ザ・シフト」の話をしました。
ますます必要な方が増えています。
今、このブログをご覧くださっているあなたもその時期に入りましたか?
PS. ウェイン・ダイアー博士の映画「ザ・シフト」は、 YouTubeで検索すると、映画を丸々公開してくださっている方が何名かいらっしゃいます。転換期、シフトにご興味があれば検索してみてはいかがでしょうか。