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感情の起伏を乗り越える

  人間が進化していく道のりは千差万別です。 しかしどの道を通っても、川が大河になって海に通じていくように、進化の最終段階では人類共通の方法をとって大成していくことになります。 そこには関所ともいえる人類共通の課題があります。それは、「自分自身の感情の克服」です。 現代の人類が目標とする霊性の発達は、ここをクリアすることで目覚めてきます。 ですから、精神的な成長を目指している人は必ず直面する課題です。自発的に目指していなかったとしても、人間は霊性の発達に向かっていますから、時期がきたら必ず取り組むことになります。 幼児が青年になっていく過程で歯が自然に抜け落ちて大人の歯に生え換わっていくように、自然の摂理で目の前に課題がやってくるのです。 このとき、これまで無意識で過ごしてきた自分の感情が、自分を悩ますものとして存在感をあらわにします。 感情より一段上の成長段階にさしかかる時だからこそ、一段下の感情が見えてくるようになるのです。 この時期に、必要な対策をとらず放っておくと生きづらさと化していきます。だからと言って知識がない状態で感情に向き合うことはお勧めできません。 感情に効くはずのない行動をとっては失敗して、感情に弱い自分を生じさせることになります。感情を肥大化させることにもなりかねません。 感情は、それ一つで成り立っているのではなく、あらゆる要素が一つになって表出しています。ですから、安易に「感情」ととらえて対処できるものではないのです。 できれば、感情がどのようにして成り立っているのか知識を学んで理解するように努めてください。 そして、感情の前後にある働きとの相互作用も一緒に学ことで、はじめて感情が何のためにあるのか本質的に理解できるようになります。 感情がもたらす問題は、情報過多な社会を生きる現代人だけのものではないのです。 人類共通の問題のため、感情がどれほど手強いものか、聖典「バガヴァッド・ギーター」を通して古代から人類に示唆し続けています。 バガヴァッド・ギーターは、人格と魂の闘いを象徴したものです。 実際にドンパチ争うわけではないのですが、私たちが理解しやすいように争いの場に象徴して、人格と魂が融合する際に生じる内側の精神的摩擦を物語にしたのです。 つまり、それほど葛藤するということです。私たちが物質的な生き方から精神的に、霊的に段階を向上させて成長