精神世界の概念が自分の知識になるとき拡大する意識
当教室で開催している精神世界ゼミの入門コース。
今月から3つのクラスが同時進行しています。
すべてのクラスが初回を通過した今、参加者のお一方から届いたお声をもとに所見をつづりたいと思います。
学びの後、仕事があったのですが、外見上は何も変わらないのですが、言葉にはまだ表せない何かを確実に感じました。先生が蒔いてくださった種でしょうか。
人間には、自分を自分として成り立たせている中身の部分「内面」があります。
あるときから私たちは、意識してもしなくてもここを意識するようになります。
一度意識してしまうと、そのことが頭から離れず、ここを知ろうとして、又はここをもっと良く変えようとして何かしらの行動に出るようになります。
そのとき誰でも一度は精神世界の本を手にしたことがあるのではないでしょうか。
セミナーや講座に参加して、実際に話を聞いたりすることもあると思います。
今ここで立ち止まり、あることを疑問視してみませんか?
なぜ、精神世界は本を読んでも理解できない、学んだことが身になっていかないものなのでしょうか?!
このことを、「自分を変える」このテーマから考察してみましょう。
自分を変えるということには、二つの方向があります。
アレもコレもできるようになる技能的な幅が広がる横の伸びしろ。
もう一つは、自分そのものが変容する縦に伸びていく方向。
精神世界の知識は、後者の縦に上昇していくように人間の意識を洗練させていくものです。
では、この精神世界の効力を自分に及ぼす学び方はどのようなものなのでしょうか?!
これは、精神世界の知識を自分の知識にする学び方になります。
単に、知っている、聞いたことがある、読んだことがある、という体験をすることではありません。
自分の考え方、行動の指針になるように理解する学び方です。
これは、講師の話を一方的に聞いているだけでは達成できません。
話を聞きながら自分に置き換えて考える、聞いた知識をもとに湧き出てきた自分の考えを言葉にしてみる。
この練習が必要です。
そして、書いてあるとおりに概念を読むだけではなく、その概念が日常生活の自分の考えの一部になるまでかみ砕いて理解する、わからなければもっとかみ砕く、この作業が必要なのです。
意識の向上は、精神世界の知識を日常の中、人間関係の中、当面の問題に当てはめて、実際に活用してみることで拡大します。
この拡大の積み重ねが、意識を進化させ、一段上の次元の意識を覚醒させます。
精神世界の知識が、自分の判断基準になるように、自分の選択肢になるように、自分の思考の一部になるように、使ってみて使ってみて、使ってみて練習するのです。
このように日常生活を通して知識を活用していくことで、自分の意識が実際に変わっていきます。
その結果、ものの見方が変わるのです。
この意識の成長過程を経験していくため、入門コースでは、精神世界の概念をそのまま読むこと、そのまま与えることはしません。
例えば、「ヨーガはつなぐという意味がある」「悟りは神と一つになることである」という言葉です。
これをそのまま家に持って帰って、日常生活で活用できますか?!
同じように、「覚醒のヨーガ」もそのまま棒読みせず、著者自らの肉声で現実味あふれるように読みます。
それをまたさらに表情豊かに噛み砕き、参加者お一人お一人の現実に即して考えることができるように、親近感のある言葉を使って補足していきます。
本書の51ページに書いてあるように、レモンの果汁をそのまま飲むのではなく、レモネードにして飲む、これが智恵を理解するということです。
原液をそのまま飲んでも私たちには酸っぱいだけで、やがて飽きられ頭から忘れ去られていきます。
これではレモンに出会った経験だけで、レモンのエッセンスを吸収し、そのエッセンスをもとに自分が変わったことにはなり得ませんね。
ほとんどの場合において、精神世界はこの様に学ばれているのです。
いつでも自分の中から必要なときに知識を引き出し、現実に当てはめて自分で考えられるようにならなければ、レモン(智恵)を活かしたことにはなりません。
生活が豊かになるようにレモンを自分で活用できて初めて、レモンを活かしたことに、つまり智恵を応用できる人になるのです。
この応用力が身につけば身につくほど、一段上の意識が覚醒し、ものの見方が変わり、その認識がまたさらに高い意識に向かって着眼していくようになります。
こうして意識は、無限に拡大していくのです。
概念を読む方がアカデミックに学んだ気分になることはできます。
しかし、概念を噛み砕き、自分の日常に落とし込むように理解する方が実はむずかしいのです。
教える側と聴く側の双方に、メンタル体の知性を使う能力が必要になるからです。
入門コースでは、このメンタル体が高次に向かって発達するように、聞いた言葉を自分の中で組み立てて一つの知識にして理解する思考の力、自分の生活に当てはめる想像力、自分の頭の声と今聞いた知識を区別して吸収する識別力などのメンタルをトレーニングできるようにプログラムされています。
講師の解説を聞くこと自体が、この訓練です。
ですから、初回のコース終了後にいただいたお声にあるように「外見上は何も変わらないのですが、言葉にはまだ表せない何かを確実に感じました。」という認識の変化が起こるのです。
現実を認識する目が変わっていくことこそが、精神世界の知識から得られる恩恵です!
もし、学んでも迷う、学んでもわからない、学んでも身にならない、このような結果にしか至らないという場合、学び方を改めてみてください。
また入門コースでは、精神世界の概念をもとに会話できる能力の芽生えも意図されています。
ぜひ、「この知識を聞いたことで今どう思っていますか?どう感じますか?」と講師から質問を投げかけられたら、固まって無言にならないように注意して、思考を自分で動かす訓練を意識的に行いましょう。
これを恥ずかしがらず行っていただけるように、入門コースは極少人数にしています。
このチャンスを活かして、精神世界の知識をもとに会話ができるようにセンスを育てていきましょう。
そうして精神世界の知識に対する対応力、高い波動の言葉に対する順応性、精神世界を活用するセンスを育てていきましょう!