女性のため息、ためない息
「女性の皆さん、ため息を我慢していませんか?」
ため息を出すと幸せが逃げる、なんて言ったのは誰でしょう。
おかげで私たち女性は、ため息をつけなくなってしまいました。
…じゃない⁈
この呪縛を、解き放ちましょう。
私はよく、お仕事帰りにヨーガにいらして下さる女性の皆さんにこう言います。
「ため息を出して」と。
気がすむまで出してと告げています。
※ ただ闇雲に出させているわけではないのでご安心下さい。プログラムの一環として、ため息の呼吸の前後は、繊細に配慮されています。指導者のもとで行って下さい。
女性は、忍耐強いけれど、抑圧には弱いのです。
仕事や家の雑事には、自分のことはさておき、という気持ちを味わいますよね?
我慢しなければならないことも、たくさんあるはずです。
ため息を出したくなるのは、健康な証拠です。
なぜなら、体から抑圧感を出そうとしている。
出せる体は、元気です。
体自身がその吐息をつかせているのです。
ため息は、ついても邪気を引き寄せない場所で出しましょう。
私が生徒さんに、ため息を出してと思いきり言えるのは、ヨーガを行っている教室が、お寺の中で安全だからです。
雑居ビルの中では、勧められません。
ため息より質が高い、凛とした場所で解放するから、その高さに低いものが吸い取られて楽になれるのです。
タバコの煙がモンモンとした中に、御線香1本に火をつけたところを想像してみて下さい。
では、御線香の煙が立ちこめる中で、タバコの煙が漂ってきたら?
その香りの質を比べてみれば、おわかりでしょう。
御線香の香りの質と、タバコが放つエネルギーは、調和できません。
ため息を出していくと、次第に自分の中に「落ち着きを取り戻す」という境界線が出てきて、自分の状態に気づいていけるようになります。
すると、ため息を出している自分が、なんだか小さく見えてくるのです。
それは、本来の落ち着きが戻ってくるということです。
迷子の子供が、お母さんを見て安心するのと同じように、自分の中に自分を見てあげられる目があると、安心できるのです。
ため息は、吐き切れていないものを吐くために、その一息の風の勢いが必要なのです。
ため息の衝動にかられたら、出してあげて下さい。
ただし、ため息を出した後に、首をうなだれないようにして下さい。
健全な場所で出して下さい。
出した後は、清々しい呼吸にただようこと。
この後処理が大事です。
ため息呼吸法(造語)は、現代女性の健康法です。