つながり、親と子のヨーガ




親が子供に対してきたことは親もその親にされてきた。

そんな話を聞いたことがありませんか?

親によって自分が苦しめられたことは、

親もその苦しみを親によってされてきたと。

もしこの「つながり」が本当なら、

この誤ったつながり(ヨーガ)を断ち切って

本来のつながりに取り戻したいと思いませんか?





子供の意識は他者の動機を理解するまでには向上していません。

ですから親から言われる要望の意図が理解できないのです。

言われている内容はわかります。

しかし「早く、やりなさい!」といった

二重の要求は理解できないのです。

大人になると「早く」や「もっと」という言葉に、

自分の感情を含めることがあります。

子供は感情をぶつけられているのか、

それともする必要がある行動を求められているのか。

どっちなのかわからなくて、

適切な反応ができず混乱するのです。










幼い子供は親の希望通りに動けなくて劣等感を抱きます。

自分がしてしまったことで親を悲しませたことに、

子供なりに罪悪感を抱くのです。

親の要求に応えらなかったこを否定されたりすると、

子供なりに傷ついて親に腹をたてることもします。

このように子供心にも様々な感情を抱いているのです。

これは大変に疲れます。

眠りが浅い子供が多いと聞きますが、

心は疲弊すると逆に眠りは浅くなるのです。

そうした心と身体の基本的なつながりを知らない大人は、

子供に向かってただ「早く、寝なさい!」と叱ります。




家族の中で交わされる親と子の人間関係のストレスを、

そのままにしておいて良いわけはありません。

社会は不健全になります。



子供の頃の感情は繰り返すと記憶され、

人格形成の基盤になります。

仕事や人間関係のストレスを大人が解消するように、

子供が抱えるストレスもきちんと解消することができれば、

家を出た外での行動も健康的になれるのです。

そのくらい私たちの社会的な健康は、

家族という小宇宙の中が基盤になっています。




心のストレス解消は大人だけのものと思っていませんか?

子供にも大人と同じように心があります。

子供時代は親から様々な要求に従うことを強要されます。

躾だから教育だからという親もいますが、

子供が自分の思う通りにいかないことで

怒りの感情をぶつけていることと教育の違いに

気づいていない大人が多いかもしれません。




目一杯遊んで発散する機会が少ない現代の子供たちは、

ゲーム三昧で癒されない心から自分を切り離しています。

大人がパチンコ三昧でパチンコの玉の流れに集中して、

日常の雑事から頭を切り離しているのと同じです。





ヨーガは個人の健康のために親しまれていますが、

大人も子供も一緒にヨーガをすることも本来はできるのです。

子供が親と同じ空間で一緒にヨーガのポーズを行って

最後に仰向けで行うリラックスのポーズをすると、

日頃の眠りとは格段の差で深い眠りに落ちることがあります。

親と同じ空間で安らかに休む。

その目覚めた場所にお母さんがいることを想像して下さい。

私は何よりの親子セラピーだと思います。

この体験が子供の心を癒すのです。

親子ともに心に溜まったストレスを解消することができます。




先日、

大人のヨーガのクラスに10歳の男の子が参加した時、

最後のリラックスのポーズでいびきをかいて眠ってしまいました。

その時間はわずか10分ですが、

その少年には2時間くらい眠っていたように感じたようです。



ヨーガで最高にリラックスした後の

素直な少年らしい目が印象的でした。

自分で率先して宿題をやるようになったそうです。






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