映画「あん」胸にグっときます





昨日、樹木希林さん主演の映画「あん」を観てまいりました。

素晴らしい内容であったのはもとより、この名画が作成された背景を知り、皆様にご推薦したいと思います。




ドリアン助川さんによって書かれた小説「あん」

書き上げるまで十余年の歳月をかけられたことを知ったのは、皮肉にも映画を観た後の今日でした。

たまたま図書館で借りた本に、「あん」のはじまりが書かれてあったのです。


彼が30代の頃、ハンセン病予防法が廃止されました。

ハンセン病の元患者の方がどれほどの辛苦を耐えてきたか、メディアが競うように報道を始めました。

そんな最中で思ったそうです。

ハンセン病の元患者を主人公にした小説を書こうと。


想いを抱いた時は、30代。

世に出す時には50歳になっていたそうです。

なぜそんなにも?


『元患者の皆さんの手記や詩、小説があまりに壮絶で、「ボクの心は火傷しました」。

ざっくりと斬られた夜もあれば、昼夜を問わず心の鈍痛にあえいだ日もありました。

患者の手記があまりに生々しく、重たく、霧のように果てしない哀しみを背負っていて』

小説が書けなかったそうです。


そんな中、実際にハンセン病の療養所を訪れた時、製菓部のある男性が転機となりました。

「あん」の物語が浮かんだそうです。


映画は113分とあっという間です。

ですが、一瞬では見れない30代~50歳になるまでの人生をかけた一人の方の作品です。



あんこが主役の食べ物の映画?

そう、想像される方もいるかもしれません。



たったこのひと言を訴えかけるために描かれた作品です。

「ハンセン病の療養所にいた人の人生には意味がないのですか?」



樹木希林さんは、全身ガンに侵された運命の中で大役を果たされていました。


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