ヨーガの教訓 ~ヨーガの心構え~


「それでは、ヨーガの実習をはじめてまいります」




もう一度、はじめからヨーガをお始めになることをお考えの方へ


「ヨーガで、まずは人間として生きる知識と生きるすべを学んで下さい」





地上を霊的修行場とする魂は、「人間」の心と体の境遇を生きる知識と、人に役立つ人格が根底になくてはなりません。

※人間の境遇は、ヨーガスートラを解読して頂くとわかりますが、ここではテーマが異なりますので解説は機会がある時にゆずるとします。

人間の道においてのその人の人格をあらわすもの、それは礼儀と所作です。

格式のことではありません。

この二つは、思いやりの心を表現するための道具として使います。

魂が本質の人間は、品格と知性をそなえた存在です。

礼儀と所作は、人間の本質である霊的資質を肉体を使って表現するためのツールなのです。




ヨーガの霊性を高める実践部門は、自他愛、思いやりの行為です。

礼儀と所作を通して、相手に慈悲と思いやりの心を伝えます。

これは、自らの行為をもって霊核を高めていく実践のヨーガです。

実践的なヨーガを目指して、まずは初歩的な段階として礼儀と所作を身につけ、実生活の中で実践することからお始め下さい。

※すぐにアーサナに飛びつかないようにお願いします。




では、基本が身についていないまま、アーサナの一肢則だけをヨーガとして取り組んだ場合どうなるのでしょう?

考えられるのは、肉体意識が優位になり、精神は未熟なままという状態です。

物質的意識が霊的意識より勝ると、人間は五感から得られる刺激を追い求めるようになります。



人間は、五感のみで生きている存在ではありません。

霊の力が人間の原動力です。

その力を開発し、洗練させ、さらに向上進化させるように意図しながらヨーガに取り組むことが、本来の実習方法として望ましいのです。

肉体は、健康であるように気を遣うことができればそれで結構です。

それ以下でもなく、それ以上にもこだわりすぎる必要はありません。

肉体よりも、心を洗練させ霊性を高めることに意識を向けて下さい。

魂の力が優勢になれば、肉体はその恩恵を受けることができます。




肉体意識が優位で幼い心は、五感の世界は楽しむことができても、人生の出来事や霊的知識を理解する上においては、乏しい解釈までしか得られません。

そうなると、人生から真理を学び成長する霊的進化のチャンスを逃してしまうことになります。

大衆的な情報ばかりで、真理をたずさえていないと、苦しい事態から楽になる方法や、浄化や癒しばかりに気持ちが向いてしまうようになります。

出来事を教訓として、失敗から心を鍛え直すことができれば、同じことを繰り返す人生パターンから自分を解放することも可能になるのです。

ですから、まずは焦らず基本的な力を身につけることから始めていきましょう。





真のヨーガの道においては、礼儀と所作は初歩的な段階として身につけていきます。

基本的な力が身についていると、人間関係の悩みや日常的なストレスに、必要以上にバランスをくずすといったことが少なくなります。

そうなると、落ち着きを取り戻すのもその分早くなります。

過度に落ち込むことにエネルギーを奪われずにいると、悩みや苦しみを教訓にできる余裕が生まれます。

ですから、次のステップへ進化していくことができるようになるのです。




脚を挙げたり、ひっくり返ったポーズの姿を、周りにひけらかしていませんか?

ヨーガ実習者の方は、慎んでこの道を歩んで下さい。

ヨーガは、霊性と品格の霊的成長の道であることを自覚して歩んでまいりましょう。




誕生日に咲いた花「凛」




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