スピリチュアルな能力開発について

10年ほど前の話しになります。スポーツクラブで、ヨーガのクラスを担当していた頃のことです。


レッスン前、デッキの前でCDをセットしていました。すると、「あのー先生、質問なんですけどぉ…」と声をかけられました。


「19歳の娘がモデルになりたかったんですけど、無理そうなので、だからヨガのインストラクターになろうかと思うんですが、どこのスタジオに行ったらいいですか(どうしたら成れますか?)」


デッキから顔をあげてみると、ご質問下さったお母様の背後に、青白く覇気のない19歳のお若い女性が、ぼんやりと立っている姿が目に入りました。



「まず、ご自分でヨーガを実習して下さい。先生になる為のお勉強は、それからの事です」とお応えしました。


私のそれは、的を得た返答ではなかった様です。特にお母様の方は、訝しげな表情を見せられました。そして、何も言わずに去って行かれました。


それきり、お二人の姿をお見かけすることはありませんでした。


ヨガインストラクターをはじめ、ヒーラー、スピリチュアルヒーラー、スピリチュアルカウンセラー、エネルギーリーディングやヒーリング等々、霊能力を必要とする仕事を希望する方が、顕著に現れるようになりました。


その為の養成講座も、数多くあります。最近では、その道の門扉が広く開かれ、海外でも学べる道が敷かれるようになりました。


しかし、果たしてこれは、本当に道が開かれたと理解してよろしいことでしょうか?






ヒーラーになる、エネルギーを扱うということは、霊能力を開発することです。霊能力は、人間の潜在能力の一つである霊的な力です。


霊能力には、癒しの他にも聴力、視力、感受力、テレパシーといった能力もありますが、霊媒と同じく霊の力のチャネルとなる一つのツールです。


現代は、癒し、ヒーリングを希望する方が多い様です。


こうした霊能力を開発して、人々の役に立とうとする方が増えていくことは、古来よりはかられてきた人類の進化が促されている証しです。その恩恵を受ける方も増え、よいことです。


ですが一方で、その裏面にも目を向けておく必要があるのではないかと考えます。


霊能力の開発には、危険も伴うことを、理性的に知識として知っておく必要があります。


ヒーリングやヒーラーという務めに必要な能力を扱うことは、それに必要な修行に耐え抜いていけるかどうかを見極め、何が何でもヒーラーになろうとしていないか、内省する必要もあります。


また、自身に危険も伴うであろうことも知識として認識しておき、それについてもきちんと学ぶことが必要な道なのです。





さて、私事になりますが、今日に至るまでの地上での最初の霊性教育係りは、大祖母でした。実母、血縁ではありませんが大祖母ともに霊媒体質でした。


霊媒体質という体質に生まれつくことは、今このスピリチュアルが氾濫している現代においては、理解があるかもしれません。ですが、当時はそうではなかったと思います。


私は、この家に生まれ、身内の女性二人を介して、霊能力を備え持つことの素晴らしさとその裏面の二つの世界を知ることになりました。


この経験が、ヨーガ教室をツールに、魂の成長に貢献させて頂く今の私の活動に活かされています。


その中で必ずお伝えすることがあるのです。それは、誠実さ、謙虚さ、思いやり、感謝、反省の心を持って生きることです。何だかまるで、幼稚園の道徳のように聞こえるかもしれません。


これらの心は、霊的な力を自分に現す時、又は霊的な成長の道を歩む時は、これまで以上に意識して持っていないとならない心です。


霊能力の開発には、エゴの強化になってしまうこともあり得るからです。ですから、霊的な力の開発を目的とする方は、必ず上記の心を携え、真摯に誠実に進んで下さい。


ヨーガで霊性の成長をはかる時も同じです。肉体修行に明け暮れないようにお伝えしています。肉体修行に励んだなら、その分心を鍛えることも実践して下さい。


ヒーラーやヨーガの先生になりたい、何かの力を開発したいと思う根底には、利己的な想いが動機となっている場合があるかもしれません。


とくに、ヨーガインストラクターやヒーラーは、人から特別視される傾向があります。ご自身がそれを望む時は、よく内省して、それを希望する動機をくまなく調べてみて下さい。


なぜなら、動機が不純であると、道中の障害物が多くなるからです。


そうした危険物にぶつからないように、上記の正しい心を携えてこの道を歩んで下さい。苦難に直面した時でも、真摯で誠実な自分の心が自分自身を救うはずです。


現代では、講座でヒーリングの能力が誰にでも開発され、その資格が与えられるようになりました。ですが、冷静に考えれば、本当にそんなことが可能なのだろうか?と良識ある大人なら、気づくのではないでしょうか?


魂と対話する大祖母や母の苦悩と、そうした苦しみとは無関係であるかのように仏性の現れた大祖母の人間性。それは、どこまでも慈悲深く、信仰厚く、魂の品格が立ち居振る舞いにも現れていました。


霊能力は、資格で現すことは不可能です。魂の慈悲深さと品格こそが、真の証しではないかと、思い出の中の大祖母を回想することがあります。



大祖母は、膵臓癌に侵され肉体を去りました。最後までお経を読む大祖母の横で、漢字にカナがふってある「魂の本」をコワゴワと読んでいた私は大人になり、大祖母と同じ道を歩むようになりました。


霊的な力と慈悲深さ、品格は同等であることを教えてくれたのは、大祖母の生き様でした。


決して人を裁かない。諭すように、気づかせるように、暴力にも愛を盾にするような女性でした。


本当の教えこそ、講座や本では学べないものです。師の生き様が、弟子のまだ開いていない眼を、言葉無くして開かせるのです。それが、偉大な師であるからこその為せる業なのでしょう。


この道を歩む中で、苦難と直面した時は、いつも大祖母の慈悲深さを思い出しています。すると、涙がこぼれ落ちて私の中で猛威を奮っていた負の心が、温かなものにとって変わるのです。


明治生まれの大祖母の時代から大展開し、今やスピリチュアルは当たり前の時代になりました。


この道を歩まんとする多くの方が、邪悪な影響を受けないように、健全に使命を果たされますように、祈っています


雑誌でイメージする世界とリアルなスピリチュアルの世界には、大きな差があります。憧れだけで見てはならないのです。


イメージや固定観念、想像だけで軽く入らず、人を癒したいと思うその動機を、きちんと見定めて下さい。


お若い方々が目指す傾向があるスピリチュアルや癒しの世界です。だからこそ、正しい知識を持って、地に足をつけ、謙虚に誠実に歩んでいきましょう。そうすれば、自他ともに幸せになれます。


何だか、ここまで書いて思いますが、私も齢をとりました…。


お若い方々や、これからこの道を歩まんとする方々、この道を志す方々の道中を案ずるようになった今、そう感じています。


ここまで歩んで来れたことに、お導きに感謝します。





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