プラーナーヤーマからはじまるヨーガ





ヨーガというと、パッと思いつくのはアーサナでしょうか?

本当のヨーガは、アーサナよりも実はプラーナーヤーマを重んじています。


インドでは、プラーナーヤーマ専門のクラスもあるほどです。

ヨーガの実習には、欠かせないものです。


とはいえ、高度な内容になるため、誰でもすぐに取り組めるものではないのです。


はじめはポーズからヨーガの意識の使い方に慣れていきます。


次第に心と体、意識がプラーナーヤーマに適した性質になってきたら、実習に入ります。





プラーナーヤーマは、ヨーガのエネルギー調気法と呼ばれています。

呼吸法という名でも認識されていますね。

呼吸法と聞くと、呼吸を深め、呼吸を改善させるものと理解されがちでが、本来の意味は、呼吸をコントロールすることで、エネルギーや心の働きをコントロールできるようになることです。

エネルギーや心といった不可視のものをコントロールすることは、肉体をコントロールするポーズより難易度が上がります。



アーサナの練習は好き。でも、プラーナーヤーマはあまり好きじゃないという方が見られます。


その通りです。


単調なプラーナーヤーマを実習することは、確かに容易なことではありません。


単調だと、飽きてしまうからです。


ですが、プラーナーヤーマをないがしろにすることはできません。


アーサナの実習だけで意識の向上をはかるには、なかなか実現しがたいです。


アーサナの練習だけでは、微細な意識が育っていかないからです。





ヨーガの実習内容が、アーサナに固執して、瞑想やプラーナーヤーマが付属品のような内容になっていますが、これは心のバランスを失うことになります。

アーサナを練習すると、色んな技をできるようにはなるかもしれません。

ですが、肝心の心の浄化に働きかけること、心と意識を高めることが同時に為されていないため、ヨーガをやっているつもりが、エクササイズの効果にならざるを得ないのです。


それをヨーガだと誤解なさって、やり続けないようにして下さい。

心のバランスをくずす原因になりかねないからです。




何年ヨーガをやっても、魂的な成長がみられないという方は少なくありません。


実習内容に偏りがあったり、個人に適したアーサナではないものを行っている可能性があります。


もちろん、ヨーガの実習だけで魂が成長するということはないのですが、それでも、実習のバランスを考え、プラーナーヤーマと瞑想を必ず取り入れて下さい。



プラーナーヤーマと瞑想は、自己流では行わないようにして下さい。

きちんと指導者のもとで習い、行っていくことをお勧めします。

この二つの行法は、アーサナ以上に難易度が高く、それだけに深い心に働きかける作用が強いからです。





プラーナーヤーマは、アーサナのように身体の動きがありません。


ですから、飽きてしまうことはもちろん、眠くなってしまうかもしれません。


それも、心と身体が繊細な意識に向かうまでの辛抱です。


つまらないからと言ってそこで諦めてしまうと、ヨーガの実習はアーサナの一点張りになります。

すると、精神的に幼稚になっていかざるをえなくなります。

人間は、肉体だけ動かしても、精神に触れることがないと、真の成長はのぞめないのです。



飽きてしまうことも、眠くなってしまうことも、プラーナーヤーマを実習できるようになるための通過点だと受けとめて下さい。


ヨーガをこの先も行っていくことをお考えの方は、さらに上を目指すつもりで、一度の結果で諦めないで、プラーナーヤーマの実習を続けてみて下さい。


プラーナーヤーマの練習によって、意識が繊細になってくると、プラーナーヤーマの醍醐味がわかるようになってきます。










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